シリンダーの組み付けを行う時、M10のナットを力いっぱい締め付けている人がいた。。。
「こんなところが緩んだら洒落になりませんから・・・」
またあるときは、「こんなとこは2kgf・mで締めればいいでしょ!」(マニュアル4.3kgf・m)
「すいません、ネジなめちゃったんですけど・・・直せませんか?」
最近、こういう修理が案外多い。
いちいち説明するのも面倒なので、全国100万人のきまぐれ読者の皆さんには特別に解説したいと思います。
バイクいじりの基本中の基本、いろんなモノに使われている”ネジ”についてです。
軸力Q=T(トルク)/μ(係数)×D(ネジ径) で計算できるといわれています。
8mmのボルトで計算してみると、Q=2.0kgf・m/0.14×0.008m=1785kg・m → 1.7トン! です。
(係数はモリブテンー0.13〜0.14、オイル0.15〜0.17、なしー0.2、くらいです)
逆にいうと、1.7トンの締め付け圧力が必要な場所にM8のボルトを使って2.0kgf・mのトルクで締め付けるように設計するわけです。
オートバイに使われるボルトを見てみると、余裕を持ちすぎて造ってしまうと大きく重くなってしまうため、必要に応じたサイズで造られているのが解ります。
そのため、サービスマニュアルの規定トルクが大きめであったとしても、半分以下ってのはショップとしてOKできません。
仕事としては緩んでしまうと困るのです。
結局、構造を理解して、経験に基づいた締め付け方法をとらなければならないのです。
オートバイの整備って、奥が深いですナ〜! ・・・いまだに(TT)
● Posted by saeki | 2009年05月28日 21:28 | メカニクスバイクは02〜03のR1ですか?
Posted by: U太 : 2009年05月30日 00:13よく、わかったと思うのでR1
Posted by: saeki : 2009年05月30日 13:01